コラム:学参書体って何? ─さ、き、りの違い─

皆さんは学参書体(学参フォント)という言葉を目にしたことがあるでしょうか。
学参とは「学習参考書」の略です。学校での授業で、教科書の補助として使われる資料集や問題集のことを言います。
学参書体というのは主に教科書や学習参考書で使われる書体で、それぞれ独立したフォントとして取り扱われています。
小学校で文字を習う時に漢字の書き取りなどで筆順や文字の書きかたを覚えます。
その際文部科学省の学習指導要領で「代表的な字形」が定められています。
通常のフォントであれば省略される手書き文字の要素を、教科書や学習参考書ではあえて省略せず「代表的な字形」と矛盾しない形のフォントを使う決まりがあります。
フォントメーカーのモリサワでは、見出しや本文によく使われる代表的なフォントに「Gフォント」という学参対応のフォントが用意されています。

基本的には通常のフォントと同じように見えますが、
見分けるポイントとして「さ」「き」「り」のひらがなが、
筆順ごとに分かれた形になっている。
漢字の「しんにょう」「しんにゅう」の形が省略されていない。
濁点の位置が右上に固定されている、などがあります。

ページ上部へ戻る